全部抱きしめて

この広い世界の中で1人きりだと思っていた。
1人でいい、心の底から大切に思える人を、何があっても大好きな人を、探したいと思っていた。

でも、この歌詞を聴いてはっとしたんだ。

君の全てを僕の自由にしたくて 君を大切にしてたわけじゃない

だから何も信じられなくなっても 僕を試したりしなくていいんだよ

そうさ落ち込んで誰かを傷つけたいなら 迷うことなく僕を選べばいい

寂しさの嵐の後で 君の笑顔を探してあげるよ

君がいたから勇気を覚えて 見えない場所も目をつぶって走れた

君のためにできることを あれからずっと探してる


たかが歌詞で、たかが小説一冊で…、でも私はこれまでの人生本当にそんな言葉に救われてきた。

なんて誠実な愛なんだろうと思う。

どうして私は、誰かを傷つけたいなら自分を、と思うことができなかったんだろう。傷つけられて、被害者面して、恐れて心を閉ざして。

好きだと言ってくれることが勇気になる。お金はかからないけど、そんな希少価値を惜しみなく与えてくれる無償無形の愛に、一生を賭けて感謝していく。

それは人生最高に素晴らしいこと。

周りに感謝しなければと思った。今ここに私がいることを成り立たせてくれた全ての人に。そして信じられる人も、大切、と愛情を持てる人もこんなにも身近にいるじゃないかと。自分が持っていなかっただけ。

偽善でも意識的にでもいい。もっと周りに感謝して、周りを愛して生きていきたい。